FXはレバレッジのコントロール次第でリスクが増減する金融商品

FXではレバレッジを掛けることで「証拠金の最大25倍まで」資金が動かせる。証拠金の預け入れを行うことで、レバレッジを利かせ信用取引できる仕組み。レバレッジをコントロール次第でFXのリスクが増減するが、FX初心者は適正なレバレッジ(2〜3倍)にし、通貨量にも注意することで損失の発生リスクは軽減される。
この記事の目次
FX取引で、最も気をつけたいのが「レバレッジ」の掛け方です。一旦、レバレッジの判断を誤ると「損失のリスク」が大きくなります。本記事では、FXで安全に取引できる「レバレッジの掛け方」について説明します。
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レバレッジとは?
レバレッジ(leverage)には、もともと「てこの原理」や「てこの作用」といった意味があります。てこの原理を使えば、軽い錘(おもり)でも重い錘が動かせますよね。
同様にFXでも少ない資金を「軽い錘」とし、レバレッジ率をテコとして、大きな資金(重い錘)を動かすことができるのです。
例えば、FX取引では「証拠金」を預入れてから、通貨の売買を行います。10万円を預け、10倍のレバレッジを掛ければ「100万円の取引」ができる仕組みです。100万円といえば、米ドルに換算すると「約10,000ドル」の取引量となります。
このようにFXでは、少ない資金で大きな資金が動かせることから、証拠金以上のFX取引(または倍率の)のことを「レバレッジ効果」や「レバレッジ」と呼ぶようになりました。
レバレッジの掛け過ぎは「リスクが大きい」ので注意
次にレバレッジのかけ過ぎが、なぜ「リスクが大きいのか?」説明しましょう。
レバレッジは得られる利益も大きいが損失も比例して大きくなる
既に「レバレッジを掛ければ、預入金以上の資金が動かせる」ことを説明しました。10万円を入金しドル(=10,000通貨分)を購入、10倍のレバレッジを掛けたとしましょう。
その際、約1円(1ドル)相場変動があったとします。既に10,000ドルの通貨を保有しているので、利益が出た場合【1円×10,000=10,000円】の利益となります。反対に、損失が「1円分」だったとしても、レバレッジを掛けているため、損失も10倍の「10,000円分」となります。
これが1円以上の大幅な値動きになれば、レバレッジのリスクは大きくなります。また、より大きなレバレッジになれば、損失の額はより大きく「初心者にはおすすめできない」掛け方となります…。1円の増減でも影響が大きいのですから、FX初心者の方は「適正なレバレッジ率」を設定するようにしましょう。
FXのレバレッジで損失が出た場合の返済方法
FXでレバレッジを掛け「損失が出た場合」の返済方法について説明します。例えば、10万円を入金し「10倍のレバレッジ」を掛けたとします。この場合【10万円×10倍=100万円】の取引が始められますね。
その後、取引を開始しましたが、為替の変動で「30万円の損失」が出たとしましょう。単純に計算すれば、手元の資金は【100万円—30万円=70万円】の式で計算できます。ただ、最初に入金をしたのは10万円しかありませんでした。このため、損失額は【10万円—30万円】なので、マイナス20万円の損失となります。
この20万円分については「返済」の必要があり、追加入金をして決済が行われます。ただしFXには「ロスカット」と呼ばれる仕組みがあり、より安全に取引できるよう工夫されています。ロスカットの仕組みは、次項で詳しく説明しましょう。
ロスカットとは?
証拠金を預け入れる際に「ロスカットレベル」を決定する必要があります。証拠金維持率の20%~30%を下回ると、証拠金以上の損失を防ぐため「自動で強制決済」が行われるのですが、この仕組みをロスカット(強制決済)と呼んでいます。
なお「ロスカット率」は、各FX業者によって基準が異なります。また一部業者については、自分でロスカット率が設定できるところもあります。このほか「マージンコール」と呼ばれる仕組みがあり、ロスカットの前段階で「危険信号」を(メールなどで)知らせてくれます。
一定の証拠金維持率を下回るとFX業者から「証拠金の追加入金」が求められます(※マージンコール率も業者によって、条件が異なります)。このため、利用するFX業者は数社を比較し「自分の条件にあったところ」を選ぶようにしてください。
レバレッジの賢いコントロール法

本記事の前半「レバレッジのリスク」について取り上げた際【10,000通貨】を購入したことで「1円の変動が=1万円の変動」になることを説明しました。
レバレッジを賢くコントロールするには、レバレッジの倍率だけでなく、所有する「通貨単位数」についても気をつける必要があります。
通貨量が1万、5万、10万と大きくなれば、損失のリスクも大きくなる
例えば、5万円(=50,000通貨と交換)の元手で20倍のレバレッジを掛けた人(Aさん)と、100万円の元手のうち5万円を使って(=50,000通貨と交換)20倍のレバレッジを掛けた人(Bさん)がいたとしましょう。
- Aさん 元手は5万円、20倍のレバレッジで100万円の取引を行う
- Bさん 元手100万円のうち、5万円に20倍のレバレッジを掛け、100万円の取引を行う
それぞれ、同時期にFX取引を進めていましたが、突然為替が「5円分値下がり」しました。この場合、Aさんの損失は【5円×50,000通貨=250,000円】となり、Bさんの場合も損失額は【5円×50,000通貨=250,000円】となります。
損失額は同じですが、Bさんの場合は元金100万円から「25,000円の損失」が出ました。一方Aさんの場合、元金5万円から「25万円の損失」が出ているので、追加で20万円を入金し返済する必要があります。
いかがでしょう? 同じ損失でも、元金(元手)を考えるとAさんの取引は「元金の失われる割合が大きい」ことが分かりますね。また「通貨量が50,000」というのも大きな損失を生んでいます。
FXでリスクを回避するには、レバレッジを適正な倍率にすることです。また、通貨単位についても、上手にバランスを取るようにしてください。
FXでリスクを回避する重要なポイントは2つ! |
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☑ レバレッジは適正な倍率にする |
☑ 取引をする通貨量にも気をつけること |
両方のバランスに気をつければ「FX取引におけるリスク」は上手に回避できます。ちなみに個人が取引できるレバレッジの最大値は25倍(2018年2月上旬時点)で、法人の場合は最大100倍までレバレッジが掛けられます。
ただし、今後は「よりレバレッジの規制が厳しくなる」と言われており、金融庁は個人のレバレッジを「最大10倍」に縮小することを検討しています。
初心者が安心できる「レバレッジ率」は、2~3倍まで
利益が出れば、得られるリターンは大きくなります。しかし、初心者の段階で「10倍以上」ものレバレッジを掛けるのは、あまりにもリスクが多すぎます…。
FX初心者の方は「2~3倍」以内にレバレッジを抑えておくのがベストです。レバレッジの倍率は、FX業者が決めるのではなく、トレードを行うみなさんの判断で決定できます。
なお、FX初心者の「適正なレバレッジ率」については、以下の記事で詳しく解説しています。安全に取引するためにも、ぜひ本記事と合わせて確認しておいてください。
まとめ|FX取引は、レバレッジと通貨量でコントロールしよう!
最後に「FXでレバレッジを上手にコントロールする」方法について、まとめておきます。
FX売買におけるリスク管理まとめ |
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☑ レバレッジは掛けすぎると、損失が大きくなる |
☑ リスクを避けるためには、レバレッジと通貨量のバランスが大切 |
☑ 初心者の適正なレバレッジは2倍~3倍まで |
なお、レバレッジの掛け方やトレードする通貨量については、理屈で覚えるのではなく「少額のFX」で、感覚を掴んでいくのも良い方法と言えます。
FX初心者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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