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外国為替証拠金取引(FX)に必要な取引証拠金とは?

FXの基礎知識 2019/7/4 1446view
外国為替証拠金取引(FX)に必要な取引証拠金とは?

FX(外国為替証拠金取引)では、FX業者に「取引証拠金」を入金した上で、トレードを行います。本記事では、取引証拠金の役割について説明します。

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FXの取引証拠金(とりひきしょうこきん)とは?

FX(エフエックス)は、日本語での正式名称を「外国為替証拠金取引」と言いますが、取引証拠金とは「一定額を担保として外貨の売買を行う仕組み」を指します。

FXでは、元手の「最大25倍」までレバレッジを掛けることができ、少ない資金で大きな資金が動かせます。レバレッジには、もともと「テコ」や「テコの原理」といった意味があるのですが、大きな資金を動かすためには、預け入れた証拠金を「担保」にして外貨の売買を行います。

例えば「ドルを10,000通貨」購入するとしましょう。1ドル100円の場合には「約100万円の資金」が必要です。しかし、レバレッジを掛けた場合には、100万円以下の資金でも通貨の売買が行えます。

実際に「証拠金10万円」だとしても「10倍のレバレッジ」を掛けることで、100万円相当のFX取引が行えます。レバレッジが掛けられるのは、こうした証拠金が「担保の役目」をしてくれるからです。

証拠金取引の目的は、投資効率を上げるため

証拠金取引が行われるのには「取引の効率を上げる」目的があります。例えば、米ドルを10,000通貨購入したい人が二名いたとします。

Aさんは100万円の資金を「証拠金」として入金し、10,000通貨を購入することにしました。一方のBさんは、5万円の資金しか用意できませんでしたが、証拠金として(取引希望通貨の)5%分にあたる「5万円」を証拠金として入金しました。

  • Aさん 100万円を証拠金として入金、10,000通貨の取引を行う
  • Bさん 100万円の5%である5万円を証拠金にし、10,000通貨の取引を行う

Aさんのように、多くの資金が用意できなかったBさんでも「証拠金取引」のおかげで、10,000通貨分の取引ができることとなりました。

こうした仕組みは、FXならではの特色であり「投資効率を上げる」という点でも、得られるメリットは大きいです。

証拠金取引で最も気をつけたいロスカットについて

損失でお金がない女性

FXでは、担保となる「証拠金」を預け入れることで、より大きな取引ができると説明しました。ただ最も気をつけたいのは、ロスカットについてです。ロスカットとは、証拠金が一定の割合を下回ると、損失を避けるために「強制決済が行われる」仕組みです。

例えば、5万円で10,000通貨の取引をしていたBさん(前項参照)が、為替の急激な変動で「10万円の損失」を出したとしましょう。これでは、Bさんは「5万円」を追加入金し、損失分を返済する必要が出てきます。

こうした「証拠金の不足」を避けるため、各FX業者はロスカット率(証拠金の20%~30%程度)を設けました。証拠金がロスカット率以下に目減りした時には、これ以上の損失を避けるため、強制的決済を行います。これが「ロスカット」の仕組みです。

仮に「5万円を証拠金」として入金した場合、預け入れ金5万円の20%~30%にあたる「10,000円~15,000円」を下回るとロスカットが行われます。ロスカット率は、FX業者があらかじめ設定している場合や、自分で自由に設定できる場合もあります。

ロスカットをしても証拠金以上の損失がでることも…!

FXが安全に取引できるのは「ロスカット」という仕組みのおかげですが、一部例外的に「証拠金以上の損失が出る」パターンもあります。例えば、為替のレートが急スピードで変動した場合、ロスカットが追い付かず、証拠金以上の大きな損失が出てしまうのです。こうした事態を避けるためには、証拠金率を下回るような、リスクの高い取引を避けることです。

FXでは、証拠金の最大25倍まで(法人は100倍まで)資金を動かすことができ、こうした倍率を「レバレッジ」と呼んでいます。ただ、レバレッジのかけ過ぎはリスクが大きく、FX初心者には向かない取引と言えます。自分でロスカット率が設定できる場合は、できるだけ「高めに設定」しておくことで、損失を最小限に抑えることができます。同時にレバレッジも2倍~3倍程度に設定しておくことで「より安全な」FX取引が行えます。

このほか、損失を抑えるため「売買する通貨量」についても、上手にコントロールしましょう。売買をする通貨量が多ければ多い程、1円~2円の為替変動でも大きな「損失リスク」が生じます。もちろん、利益が出ればレバレッジや通貨量に比例した「大きなリターン」が得られますが、損益が出た場合にも比例して「巨額の損失」が発生することを忘れないようにしてください。

証拠金は二種類ある(必要証拠金と有効証拠金)

証拠金には、必要証拠金と有効証拠金の二種類があります。それぞれの役割をまとめてみました。

証拠金の種類は二種類

必要証拠金(ひつようしょうこきん) ポジションを取るために必要な証拠金のことで、入金した証拠金、通貨量、通貨レート、レバレッジによって決定される。
有効証拠金(ゆうこうしょうこきん) 取引口座にある証拠金のうち、未決済で持っているポジションの損益を差し引いて残った資金のこと。別名「余剰証拠金」とも言い、取引口座の「証拠金残高」を指します。

ここでのポジションとは「外貨の持ち高」を指しており、外貨を売買する際「利益や損失」が確定する前の段階を意味します。

必要証拠金の額は、売買したい通貨の量や通貨のレート、レバレッジによって異なります。例えば、ドルを10,000通貨(1ドル=100円で想定)取引する場合、レバレッジを「10倍」に設定したら、必要な証拠金は「約10万円」になりますね。

チェックポイント

必要証拠金とレバレッジ

【通常の取引では】10,000通貨×100円=100万円が必要
【レバレッジ10倍】100万円÷10(レバレッジ)=10万円の証拠金でOK

まとめ|外国為替証拠金取引では、証拠金以上の取引ができる

最後にFXと証拠金取引の役割について、まとめておきます。

FXと証拠金の役割
☑ 信用取引では、担保として証拠金が必要
☑ FXでは証拠金取引で、投資効率を上げる目的がある
☑ 証拠金維持率が一定の水準を下回ると強制決済(ロスカット)が行われる
☑ 証拠金にも必要証拠金のほか、有効証拠金(余剰証拠金)がある
☑ 証拠金取引はレバレッジ率にも気をつける必要がある

FXには「元手以上の資金が動かせるという」特徴がありますが、それは取引証拠金という「担保」を預け入れることで、はじめて成り立つ仕組みです。

FXを安全に取引するためには、証拠金維持率が一定の水準を下回らないよう、預け入れ資金に「ゆとり」を持つようにしましょう。

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